ファクタリング手数料一覧・手数料相場・計算方法・ファクタリング手数料の安い業者と高い業者の違い

man
「ファクタリングに必要な手数料には何があるの?」
「ファクタリング手数料の相場はいくらぐらいでしょうか?」
「ファクタリング手数料の計算方法を教えてください。」
「ファクタリング手数料が安い業者と高い業者は何が違うのでしょうか?」

ファクタリングを利用する上で重要になるのは「ファクタリング手数料」です。ファクタリング手数料が高ければ高いほど、資金調達方法としては効果が薄くない、経営へのダメージも広がってしまうからです。今回は、ファクタリング手数料一覧・手数料相場・計算方法・安いファクタリング手数料の業者と高いファクタリング手数料の業者の違いについて丁寧に解説します。

ファクタリング手数料の安いファクタリング業者

2社間ファクタリング
人気ランキングファクタリング会社名本社所在地2社間ファクタリング2社間ファクタリング手数料下限2社間ファクタリング手数料上限2社間ファクタリング留保金割合2社間ファクタリング掛け目最大資金化までのスピード最低取扱額最高取扱額
1位トップ・マネジメント/ファクタリング
トップ・マネジメント/ファクタリング
東京都3.5%12.5%10.0%90.0%最短即日30万円30,000万円 ※1社10,000万円
8位OLTA(オルタ) /クラウドファクタリング
OLTA(オルタ) /クラウドファクタリング
東京都2.0%9.0%--最短即日-10,000万円
3位GMO BtoB 早払い
GMO BtoB 早払い
東京都1.0%10.0%--最短2営業日で審査結果回答
最短2営業日で入金
100万円10,000万円
2位SBI新生銀行anew(アニュー)/クラウドファクタリング
SBI新生銀行anew(アニュー)/クラウドファクタリング
東京都2.0%9.0%--最短即日--
4位インフォマート/電子請求書早払い
インフォマート/電子請求書早払い
東京都1.0%6.0%--最短2営業日で審査結果回答
最短2営業日で入金
-3,000万円

ファクタリング手数料一覧

ファクタリングで発生する手数料には、一体何があるのでしょうか?2社間ファクタリング、3社間ファクタリングをベースに解説します。

着手金

手数料の内容

ファクタリングを依頼して、ファクタリング業者がファクタリングに着手するときに発生する費用のこと

手数料相場

0円

ファクタリングが一般的でない時期や国際ファクタリングなど、通常のファクタリングではない場合に発生する手数料で、ファクタリング業者の数が増えてきた現在では、ほぼ着手金を取るファクタリング業者はありません。一部、税理士や財務コンサルタントなど、第三者にファクタリングを依頼するときに着手金を要求されるケースがあります。ファクタリング業者に直接依頼した場合には、ほぼ発生しないものと考えられます。

事務手数料(審査手数料)

手数料の内容

ファクタリングの審査作業に関する事務手数料のこと

手数料相場

0円~5,000円

事務手数料も、0円のファクタリング業者が多くなっています。以前は、ファクタリングをするときの審査時に、必要書類の回収・チェックや審査作業に関する手数料として、数千円の事務手数料(審査手数料)を徴収していたファクタリング業者も多かったのですが、ファクタリング業者の数が増えてきた現在では、ほぼ事務手数料(審査手数料)を取るファクタリング業者はありません。

契約書貼付収入印紙代(印紙税)

手数料の内容

ファクタリング契約書に貼り付ける印紙の費用「印紙税」のこと

手数料相場

0円~1万円

基本的に契約書を電子化していない限りは、契約書に印紙を貼らないと脱税になってしまいます。電子契約を導入しているファクタリング業者であれば、印紙税は発生しません。印紙税は契約金額に応じて金額が変わります。

印紙税
契約金額 印紙税
5万円未満 非課税
100万円以下 200円
100万円を超え200万円以下 400円
200万円を超え300万円以下 600円
300万円を超え500万円以下 1千円
500万円を超え1千万円以下 2千円
1千万円を超え2千万円以下 4千円
2千万円を超え3千万円以下 6千円
3千万円を超え5千万円以下 1万円
5千万円を超え1億円以下 2万円
1億円を超え2億円以下 4万円
2億円を超え3億円以下 6万円
3億円を超え5億円以下 10万円
5億円を超え10億円以下 15万円
10億円を超えるもの 20万円
受取金額の記載のないもの 200円
営業に関しないもの 非課税

債権譲渡登記費用(2社間ファクタリング)

手数料の内容

売掛債権を譲渡するという情報を公的に残すものが「債権譲渡登記」です。法務局に登記申請するときに発生する費用のこと

手数料相場

登録免許税額

債権譲渡登記

5000個以下:7,500円
5000個以上:15,000円

債権抹消登記

1,000円

司法書士報酬(登記をする人)

4万円~5万円

債権譲渡登記というのは「ファクタリング業者に債権を譲渡したよ。」という公的な証明であり、これをすることで、ファクタリング業者は、二重譲渡(他のファクタリング業者にも譲渡している売掛債権を譲渡された。)を回避することができるのです。そのため、二社間ファクタリングでは、「債権譲渡」は必須事項であり、実費は利用者が負担することが多いのです。

近年では、債権譲渡登記をせずに、債権譲渡登記ができるだけの書類作成までで、譲渡登記を留保してくれるファクタリング業者が増えてきました。債権譲渡登記を留保の状態にしておいて、何かあれば、ファクタリング業者がすぐに債権譲渡登記ができますし、何もないのであれば、無駄なコストが発生しないメリットがあるのです。

公正証書の作成費用

手数料の内容

公証役場で公証人に作成してもらう書面のこと。公正証書があると「強制執行認諾条項」を定めておくことで、返済がなされない場合に給与や口座の差押などの「強制執行」が可能になります。

手数料相場

相場:0円

以前は、ファクタリング業者が公正証書を作成するケースもありましたが、ファクタリング業者が増えてきた今では、ほぼ公正証書を作成するファクタリング業者はありません。

ファクタリング手数料

ファクタリングをする上で必ず発生する、ファクタリングで一番主要な手数料のこと

手数料相場

  • 3社間ファクタリングの手数料相場:買取額の1.0%~5.0%
  • 2社間ファクタリングの手数料相場:買取額の6.0%~40.0%

ファクタリング手数料は、ファクタリング業者が得る収益部分になる、一番主要な手数料のことを意味します。このファクタリング手数料以外の費用が発生しないファクタリング業者も多くなっている現状です。

ファクタリング手数料は、様々な要素によって変動します。

  • 売掛先の信用力
  • 売掛金入金までの期間
  • 売掛先との取引期間
  • 請求書か?発注書か?
  • そのファクタリング業者の利用回数
  • 毎月、ファクタリングサービスを継続利用するかどうか?
  • 前述した各種手数料が実費負担か?ファクタリング手数料に含めるか?

などです。

これらの要素を総合的に審査して、適用するファクタリング手数料が決まってくるのです。大抵の場合は、上限の手数料に近い手数料が適用されます。

ファクタリング手数料の実際の相場はどのくらい?

  • 調査時期:2019年7月
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査地域:全国
  • スクリーニング調査対象者:6,752人
  • 本調査対象者:182 人
全体 2社間ファクタリング 3社間ファクタリング 医療(介護)報酬債権ファクタリング 保証ファクタリング 国際ファクタリング 一括ファクタリング でんさいファクタリング その他
n 182 97 44 24 36 20 29 21 8
0%以上~5%未満 69.2% 69.1% 68.1% 54.1% 72.3% 60.0% 72.2% 71.4% 75.0%
5%以上~10%未満 13.0% 13.4% 11.4% 25.0% 14.0% 10.0% 10.2% 9.6% 12.5%
10%以上~15%未満 9.2% 10.3% 6.9% 12.5% 5.6% 20.0% 6.8% 4.8% 0.0%
15%以上~20%未満 2.0% 1.0% 4.6% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 12.5%
20%以上~25%未満 1.6% 2.1% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 3.4% 0.0% 0.0%
25%以上~30%未満 0.5% 1.0% 2.3% 4.2% 2.8% 5.0% 3.4% 4.8% 0.0%
30%以上~35%未満 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%
35%以上~40%未満 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%
40%以上~45%未満 1.1% 1.0% 2.3% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%
45%以上~50%未満 1.6% 1.0% 0.0% 0.0% 2.8% 0.0% 0.0% 4.8% 0.0%
50%以上~ 1.1% 1.0% 4.5% 4.2% 2.8% 5.0% 3.4% 4.8% 0.0%

上記のデータでは

2社間ファクタリングの手数料相場

  • 0%以上~5%未満:69.10%
  • 5%以上~10%未満:13.40%
  • 10%以上~15%未満:10.30%
  • 15%以上~20%未満:1.00%
  • 20%以上~25%未満:2.10%
  • 25%以上~30%未満:1.00%
  • 30%以上:3.10%

3社間ファクタリングの手数料相場

  • 0%以上~5%未満:68.10%
  • 5%以上~10%未満:11.40%
  • 10%以上~15%未満:6.90%
  • 15%以上~20%未満:4.60%
  • 20%以上~25%未満:0.00%
  • 25%以上~30%未満:2.30%
  • 30%以上:6.70%

で、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングに大きな違いはなく

0%以上~5%未満:7割
5%以上~10%未満:1割強
10%以上~15%未満:1割弱

という結果になっています。

この調査データでは、継続利用の方も多いため、実感値よりは低めのファクタリング手数料になっています。

筆者が実際にファクタリングを利用したときは、下記の結果でした。

トップ・マネジメント

ファクタリング手数料:5%

  • 売掛債権額:3,932,134円
  • 買取対象額:3,150,072円
  • 非買取対象額:782,112円
  • ファクタリング手数料:150,015円
  • 買取金額:3,000,057円
  • 手渡し額:3,000,057円

ファクタリング手数料の計算方法

ファクタリング手数料を計算するときに重要なポイントに「掛け目」というものがあります。

ファクタリングでは、一般的に売掛債権の全額を買い取ることはなく、売掛債権額の80%~90%が買取対象になり、残りの10%~20%は、買い取ってもらえないのです。

買取対象になる割合のことを「掛け目」と呼びます。

man
「なぜ、全額買い取れずに掛け目が発生するの?」

ファクタリング業者のリスクヘッジのためです。請求書があっても、その金額通りに入金されるかどうかは、わかりません。売掛先が倒産する、売掛先が資金繰りが悪化して一部しか支払えなくなる、売掛先が納品されたものへのクレームがあり、額面通りの入金を拒否する・・・いろんな状況が考えられるのです。

これらのリスクを回避するために、売掛債権額の全額ではなく、80%~90%に買取対象額を抑えるのです。

※掛け目を採用していない、全額買取ができるファクタリング業者も存在します。

ファクタリング手数料の計算例

掛け目80%、ファクタリング手数料15%

前提条件
  • 売掛債権額:400万円
  • ファクタリングの種類:2社間ファクタリング
  • 掛け目:80%
  • ファクタリング手数料:15%
買取対象額 = 400万円 × 80% = 320万円
ファクタリング手数料 = 320万円 × 15% = 48万円
買取額(初回に入金される金額) = 320万円 - 48万円 = 272万円
売掛金入金後、返還される金額(非買取対象額) = 80万円
手元に残る金額 = 272万円 + 80万円 = 352万円

掛け目90%、ファクタリング手数料20%

前提条件
  • 売掛債権額:400万円
  • ファクタリングの種類:2社間ファクタリング
  • 掛け目:90%
  • ファクタリング手数料:20%
買取対象額 = 400万円 × 90% = 360万円
ファクタリング手数料 = 360万円 × 20% = 72万円
買取額(初回に入金される金額) = 360万円 - 72万円 = 288万円
売掛金入金後、返還される金額(非買取対象額) = 40万円
手元に残る金額 = 288万円 + 40万円 = 328万円

掛け目100%、ファクタリング手数料25%

前提条件
  • 売掛債権額:400万円
  • ファクタリングの種類:2社間ファクタリング
  • 掛け目:100%
  • ファクタリング手数料:25%
買取対象額 = 400万円 × 100% = 400万円
ファクタリング手数料 = 400万円 × 25% = 100万円
買取額(初回に入金される金額) = 400万円 - 100万円 = 300万円
売掛金入金後、返還される金額(非買取対象額) = 0円
手元に残る金額 = 300万円 + 0円 = 300万円

上記を見てわかることは

掛け目が大きければ大きいほど、買取時に手にできる金額は大きくなる
掛け目が小さければ小さいほど、買取時に手にできる金額は小さくなる

ファクタリング手数料が高ければ高いほど、最終的に手元に残る金額は小さくなる
ファクタリング手数料が安ければ安いほど、最終的に手元に残る金額は大きくなる

ということです。

teacher
「掛け目」「ファクタリング手数料」がファクタリング業者を比較検討するときに非常に重要なポイントになるということです。

ファクタリング手数料の安い業者と高い業者の違い

ファクタリング手数料の安い業者と高い業者の違いは何があるのでしょうか?

最大の違いは

ファクタリング手数料の安い業者 → 審査が厳しい
ファクタリング手数料の高い業者 → 審査が甘い

という違いになります。

ファクタリング業者の視点で考えると

ファクタリングでは「貸し倒れ」になる可能性も少なくありません。

ファクタリングでの「貸し倒れ」とは
  • 売掛先が倒産した
  • 売掛先が支払わない
  • ファクタリングを利用した会社が二重譲渡していた
  • ファクタリングを利用した会社が債権を捏造した。
  • ファクタリングを利用した会社が売掛金を使いこんでしまった。

などが考えられます。

これらのリスクがある分、ファクタリングも審査が必要になるのですが

ファクタリングの審査を厳格に行えば、貸し倒れが発生する割合は下がり、ファクタリング手数料が安くても利益が出る状態になります。しかし、審査に通過するお客さんの数が減るので、申込数が少ないファクタリング業者は、審査を厳しくすることができないのです。

ファクタリングの審査を甘くすれば、貸し倒れが発生する割合は上がり、ファクタリング手数料を高く設定しないと利益が出ない状態になります。しかし、審査に通過するお客さんの数が増えるので、申込数が少ないファクタリング業者であっても、サービス提供しやすいのです。

つまり、

ファクタリング手数料の安い業者
  • 大手企業、大手企業グループのファクタリング業者
  • 審査が厳しい
  • 集客力(多くの申込数)がある
  • 独自の審査ノウハウがある(AIなどを利用したシステム審査)
ファクタリング手数料の高い業者
  • 中小のファクタリング業者
  • 審査が甘い
  • 集客力(多くの申込数)がない
  • アナログな審査

という傾向が強いのです。

どちらが良い悪いではなく、使い分けが必要ということです。
審査に自信があるのであれば → 審査の厳しいファクタリング手数料の安い業者がおすすめ
審査に自信がないのであれば → 審査の甘いファクタリング手数料の高い業者がおすすめ

ファクタリング手数料に関するよくある質問

ファクタリング手数料には、消費税は発生しますか?

しません。

ファクタリングは「非課税取引」に該当します。

(2) 有価証券等の譲渡
国債や株券などの有価証券、登録国債、合名会社などの社員の持分、抵当証券、金銭債権などの譲渡
ただし、株式・出資・預託の形態によるゴルフ会員権などの譲渡は非課税取引には当たりません。

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