3社間ファクタリング比較

3社間ファクタリングの比べ方|対応を公表しているのは20社中5社

「2社間/3社間」の記録に3社間を含むのは掲載20社のうち5社です。5社の表記をそのまま並べ、方式ごとの手数料を示している2社の公表値と、民法第467条で売掛先の通知・承諾が必要になる段階を整理して、会社選びで決まる部分と決まらない部分を分けます。

3社間ファクタリングの比べ方|対応を公表しているのは20社中5社

3社間ファクタリングを使うと決めた人が最初にぶつかるのは、会社の数が急に減ることです。当サイトが掲載している20社のうち、公式ページの「2社間/3社間」の記載に3社間を含んでいたのは5社でした(2026年8月18日・19日確認)。残りは2社間だけを案内しているか、方式そのものの記載を当サイトが確認できていません。

しかも、選べる会社が減ったあとにもう1つ条件が乗ります。3社間では売掛先へ通知するか、売掛先から承諾を得る必要があり、この手続きは民法が定める対抗要件そのものです。ここだけは、どの会社を選んでも自社とファクタリング会社の2者では完結しません。会社ごとの条件表を突き合わせても答えが出ない部分がある、ということです。

この記事では、5社が実際に何と書いているかをそのまま並べ、比較材料としてそろっている項目とそうでない項目を数えます。方式そのものの説明は3社間ファクタリングとはに、条件を1つの表で見たいときは3社間ファクタリング比較にあります。

3社間の記載があるのは、掲載20社のうち5社

当サイトの条件別の比較は、編集部の判断ではなく記録した文字列で絞り込みます。3社間ファクタリング比較では、公式ページから転記した「2社間/3社間」の表記に「3社間」または「3者間」を含む会社を並べています。同じ数え方をすれば、読者も同じ5社にたどり着けます。

会社名 公式ページの表記(そのまま) 確認日
ビートレーディング 「2者間ファクタリング」と「3者間ファクタリング」 2026年8月19日
トップ・マネジメント 2社間ファクタリング/3社間ファクタリング(商品案内) 2026年8月18日
ベストファクター 2社間、3社間ファクタリングのご利用が可能 2026年8月18日
えんナビ 2社間、3社間に対応 2026年8月18日
ジャパンマネジメント 2社間ファクタリング/3社間ファクタリング/医療・介護報酬債権買取 2026年8月18日

残りの15社の内訳も出しておきます。母数を隠すと、5社が全体の中でどのくらいの位置なのかが分からなくなるためです。

掲載20社を、3社間の記載がある5社、2社間だけを案内している8社、方式の記載を確認できていない7社の3区分に分けた帯グラフ。3社間の記載があるのはビートレーディング、トップ・マネジメント、ベストファクター、えんナビ、ジャパンマネジメントで、2社間だけの記載はアクセルファクターやOLTA クラウドファクタリングなど8社、記載を確認できていないのはペイトナーファクタリングや三菱UFJファクターなど7社であることを示している
図1:3社間の記載あり5社、2社間のみ8社、記載を確認できず7社各社の公式ページから転記した「2社間/3社間」の記録を集計しました(2026年8月18日・19日確認)。母数は掲載20社で、3つの区分の合計が20社になります。

2社間だけを案内していたのは、アクセルファクター、OLTA クラウドファクタリング、PAYTODAY、labol(ラボル)、QuQuMo、うりかけ堂、ウィット、Flex Capital ファクタリングの8社です。方式の記載そのものを当サイトが確認できなかったのは、ペイトナーファクタリング、FREENANCE 即日払い、日本中小企業金融サポート機構、三菱UFJファクター、みずほファクター、No.1(ナンバーワン)、Mentor Capitalの7社でした。確認できなかったことは、3社間を扱わないという意味ではありません。確認したページのURLと確認日は、各社の詳細ページに載せています。

この絞り込みには、文字列で判定していることによる限界があります。アクセルファクターは、手数料についての記載の中で「2社間ファクタリングで1~12%・3社間ファクタリングで0.5~10.5%を目安」と書いています(2026年8月19日確認)。方式の記録には3社間の語が入っていないため上の5社には残りませんが、手数料の記載には3社間の目安があります。表記のどこに方式が書かれているかは会社ごとに違う、ということです。

5社の書き方は「併記」であって、3社間が主力という意味ではない

5社の表記を読み比べると、いずれも2社間と3社間を並べて案内する形です。3社間だけを扱うと書いている会社は、この20社の中にはありませんでした。

ビートレーディングは「2者間ファクタリング」と「3者間ファクタリング」の2つを商品として並べ、ベストファクターは「2社間、3社間ファクタリングのご利用が可能」、えんナビは「2社間、3社間に対応」と書いています。トップ・マネジメントとジャパンマネジメントは、商品の一覧の中に2社間と3社間を並記する形です。ジャパンマネジメントの記載には「医療・介護報酬債権買取」も含まれており、扱う債権の種類まで同じ欄に書かれています(いずれも上の表の確認日のとおり)。

ここから読めるのは、「3社間も選べる」ところまでです。どちらの方式になるかは、売掛先の承諾が取れるか、審査でどう判断されるかで決まります。申込みの前に自分で確定させることはできません。2社間だけを案内している会社の条件は2社間ファクタリング比較に分けてあります。

なお、えんナビの手数料の記載は「弊社のファクタリング手数料は業界最安値の5%~」というものです(2026年8月19日確認)。「業界最安値」は同社自身の表現で、当サイトが各社の率を突き合わせて確かめた結果ではありません。当サイトは順位や点数を付けないため、この語を根拠に順番を作ることもしません。

方式ごとの手数料を示しているのは2社

3社間は2社間より手数料が低いとされます。ただし、それを自社の数字で示している会社は多くありません。掲載20社のうち、手数料の記載を方式ごとに分けて書いているのは2社でした。

方式ごとに手数料を示している2社の公表値を、0パーセントから14パーセントの横軸の上に並べた図。アクセルファクターは2社間が1パーセントから12パーセント、3社間が0.5パーセントから10.5パーセントという目安の範囲、ビートレーディングは2024年度実績の平均として2者間10.3パーセント、3者間6.8パーセントを示しており、いずれも3社間の側が低い位置にある
図2:同じ会社の中で見ると、3社間の側が低い位置にあるアクセルファクター「よくある質問」とビートレーディング「よくあるご質問」の表記から作成しました(いずれも2026年8月19日確認)。一方は目安の範囲、もう一方は過去の実績の平均で、公表の趣旨が違います。2社の値を横に比べることはできません。

アクセルファクターは範囲として「2社間ファクタリングで1~12%・3社間ファクタリングで0.5~10.5%を目安」と書いています。下限も上限も3社間の側が低い書き方です。ビートレーディングは「弊社の平均的なファクタリング手数料は、2者間ファクタリングで10.3%、3者間ファクタリングで6.8%となっています。(2024年度実績)」としています。こちらは範囲ではなく、過去1年の実績の平均という1つの率です。差は3.5ポイントになります。

この2つは性質が違うので、横に並べて低いほうを選ぶ使い方はできません。使えるのは同じ会社の中での差だけです。方式によって差がつくとされる理由そのものは2社間と3社間の手数料の違いで扱っています。残る18社の手数料の記載は、方式を分けずに1つの範囲か1つの率で書かれているか、記載を確認できていません。

3社間には、会社選びでは決まらない段階がある

ここまでは会社の側の話です。3社間には、もう一方の当事者が入ります。

民法第467条第1項は、債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、または債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができないと定めています。同条第2項は、その通知または承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができないとしています(2026年9月25日確認)。ここでいう債務者が売掛先です。

法務省も、債権譲渡登記制度の説明の中で、民法第467条について、債権譲渡のときに債務者への通知または承諾が必要であり、第三者に対して主張するためにはこの手続を確定日付のある証書によって行わなければならないと案内しています(2026年9月25日確認)。3社間は、この手続きを省かずに行う方式です。

3社間ファクタリングを譲渡の合意、売掛先への通知または承諾、支払期日の3段階に分けた工程図。第2段階で民法第467条第1項の通知または承諾が必要になり、確定日付のある証書によれば同条第2項で第三者にも対抗できること、段階ごとに手数料や必要書類などの会社の公表条件、売掛先の社内手続きの時間、償還請求権の有無がそれぞれ判断の対象になることを示している
図3:会社の公表条件で判断できるのは①と③で、②は売掛先の都合で決まるe-Gov法令検索「民法」第467条と、金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」の記載から作成しました(2026年9月25日確認)。段階の区切りは、条文が要求する手続きの位置にもとづいています。

この図の②が、比較表では埋められない部分です。各社が公表している入金までの目安は、書類がそろっていることを前提にした最短の数字です。売掛先の社内で承諾の決裁が回る時間は、その目安の外側にあります。取引先の規模が大きいほど、稟議や押印の手順が固まっていることが多く、期間の見通しは会社の公表値ではなく売掛先に聞くほうが早くなります。

もう1つ、②には金額に表れない負担があります。売掛先に、自社が債権を売ったことが伝わります。伝えたくない事情があるなら3社間は選べません。この点は売掛先への通知が必要になる場合と3社間のデメリットで扱っています。承諾の取り方そのものは売掛先の承諾にまとめています。

5社で、比較の材料はどれだけそろっているか

3社間に対応すると書いている5社について、判断に使う項目の記載を並べます。「-」は当サイトが公式ページで確認できなかった項目です。

会社名 手数料 買取可能額 必要書類 償還請求権
ビートレーディング 弊社の平均的なファクタリング手数料は、2者間ファクタリングで10.3%、3者間ファクタリングで6.8%となっています。(2024年度実績) 1万円〜7億円の買取実績 審査に必要な書類はたった2点 償還請求権がない(同社の説明)
トップ・マネジメント - - ご本人様確認書類(運転免許証など)、買取りを希望する売掛債権に関する成因資料(請求書、契約書、発注書など)ほか3点 -
ベストファクター 買取手数料2%〜 売掛債権請求額30万円以上からご利用いただけます 本人確認書類(免許証・パスポートなど)ほか 償還請求権なしの完全買取
えんナビ 弊社のファクタリング手数料は業界最安値の5%~ 売掛債権金額が50万円~5000万円 - ノンリコース契約(償還請求権ナシ)
ジャパンマネジメント - 最高5,000万円 - 償還請求権なし(ノンリコース)

5社のうち、手数料の記載を確認できたのは3社、買取可能額は4社、必要書類は3社、償還請求権は4社です。4項目すべてを確認できたのは、ビートレーディングとベストファクターの2社でした。トップ・マネジメントは必要書類だけ、ジャパンマネジメントは買取可能額と償還請求権だけが記載として残っています。

ここで注意したいのは、記載の粒度がそろっていないことです。ビートレーディングの必要書類は「審査に必要な書類はたった2点」という書き方で、何と何なのかは別のページを読む必要があります。ベストファクターの「本人確認書類(免許証・パスポートなど)ほか」も、「ほか」の中身は書かれていません。数だけを見て「書類が少ない会社」と読まないでください。

金額の条件は、方式とは別に効いてきます。ベストファクターは30万円以上、えんナビは50万円からと書いており、額面がそれより小さい売掛金では、3社間に対応していても条件に合いません。3社間かどうかで絞る前に、自分の請求書の額面で残る会社を確かめるほうが早い場合があります。全項目を1つの表で見比べるときは20社の比較表を使ってください。

3社間でも、買戻しと償還請求権の確認は外せない

売掛先が手続きに加わり、代金も直接ファクタリング会社へ支払われるため、3社間は2社間より安全に見えます。しかし、契約の中身を確かめる必要がなくなるわけではありません。

金融庁は、ファクタリングが法的には債権の売買(債権譲渡)契約であるとしたうえで、貸金業の登録を受けていない者がファクタリングを装って高金利の貸付けを行っている例が確認されているとしています。そして、契約書に債権譲渡契約(売買契約)と定めてあっても、債権の買取代金が債権額に比べて著しく低額である場合や、売主が債権を買い戻すこととされている場合、売主自身の資金によりファクタリング業者に支払をしなければならないこととされている場合など、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるものは貸金業に該当するおそれがあるとしています(2026年9月25日確認)。

e-Gov法令検索で表示した「民法」(明治二十九年法律第八十九号)の条文ページ。法令名と法令番号、条文の掲載箇所が表示されている
3社間で売掛先への通知・承諾が必要になる根拠(引用)e-Gov法令検索「民法」(明治二十九年法律第八十九号)(2026年9月25日取得)。この記事では、第467条第1項の通知・承諾と、第2項の確定日付のある証書についての根拠として引用しました。ページの内容の権利は、掲載元であるデジタル庁に帰属します。

上の表のとおり、5社のうち4社は償還請求権が無いと書いています。ただし、これは各社の説明であって、契約書の条項そのものではありません。実際に結ぶ契約書に買戻しの定めが入っていないかは、方式にかかわらず自分で読んで確かめてください。償還請求権が無い契約の意味はノンリコースとはに、借入との線引きはファクタリングと融資の違いにまとめています。

見積りと契約書で確かめる項目

ここまでの材料を、確かめる場所ごとに並べ替えます。3社間では確認先が2つに分かれるため、聞く相手を間違えると答えが返ってきません。

確かめること どこで確かめるか 根拠になるもの
通知と承諾のどちらで進めるか 見積り時の説明と契約書 民法第467条第1項
その通知・承諾を確定日付のある証書で行うか 契約書 民法第467条第2項
売掛先へ誰が、どの文面で連絡するか 見積り時の説明 各社の運用
売掛先の承諾にかかる見込みの日数 売掛先の担当者 売掛先の社内手続き
買戻しの定めがあるか 契約書 金融庁の注意喚起
回収できなかったとき自己資金で支払う定めがあるか 契約書 金融庁の注意喚起
手数料以外にかかる費用 見積書 各社の公表

いちばん上の2つは、同じ「通知・承諾」でも中身が違います。第1項の通知・承諾は売掛先との間で効くもの、第2項の確定日付のある証書はそれ以外の第三者にも効かせるためのものです。どちらまで行うかで、用意する書面と手間が変わります。債権譲渡登記を使う場合の費用は債権譲渡登記の費用にまとめています。

4つ目だけは、ファクタリング会社ではなく売掛先に聞く項目です。承諾の決裁に何日かかるかを知っているのは売掛先だけで、ここを空欄にしたまま「最短で入金」という公表値を当てにすると、資金の必要日に間に合いません。申込みの前に、売掛先の担当者へ一度確認しておくと見通しが立ちます。

3社間で比べられること、比べられないこと

  • 「2社間/3社間」の記録に3社間を含むのは掲載20社のうち5社です。2社間だけの記載が8社、方式の記載を確認できなかったのが7社で、合計20社になります
  • 5社の表記はいずれも2社間との併記です。3社間だけを扱うと書いている会社は、掲載20社の中にはありませんでした
  • 方式ごとに手数料を示しているのは2社です。アクセルファクターは2社間1〜12%・3社間0.5〜10.5%を目安として、ビートレーディングは2024年度実績の平均として2者間10.3%・3者間6.8%を公表しています。公表の趣旨が違うため、2社を横に比べることはできません
  • 5社のうち、手数料は3社、買取可能額は4社、必要書類は3社、償還請求権は4社で記載を確認できました。4項目すべてがそろっていたのは2社です
  • 売掛先への通知または承諾は民法第467条第1項が定める手続きで、第三者にも対抗するには同条第2項の確定日付のある証書が必要です。ここにかかる時間は、各社が公表する入金までの目安の外側にあります
  • 3社間でも、買戻しの定めと償還請求権の有無は契約書で確かめます。金融庁は、売主が買い戻す、売主自身の資金で支払うこととされている取引について、貸金業に該当するおそれがあるとしています

条件を1つの表で見比べる段階に来たら、3社間ファクタリング比較と会社の比較ページを使ってください。会社ごとの記録は詳細ページに、確認したページのURLと確認日を添えて載せています。会社の選び方そのものを整理したいときは契約条件の比べ方も参考になります。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。