2社間ファクタリング比較

2社間ファクタリング比較|13社の表記から通知と登記の扱いを読む

掲載20社のうち「2社間」の記載があるのは13社です。13社の表記をそのまま並べ、通知の扱いまで書いた3社と方式名だけの5社に分け、債権譲渡登記と売掛先への通知が別の対抗要件であることを法務省の説明で確かめます。

2社間ファクタリング比較|13社の表記から通知と登記の扱いを読む

「2社間で頼めるところを探す」という条件で会社を絞ろうとすると、候補はあまり減りません。当サイトが掲載している20社のうち、公式ページから転記した「2社間/3社間」の記載に「2社間」または「2者間」を含んでいたのは13社でした(2026年8月18日・19日確認)。3社間の記載がある5社も、すべてこの13社の中に入っています。方式の名前は、候補を切り分ける条件としてはほとんど働きません。

では13社の何を見るのか。記録した表記を読み比べると、「2社間」という言葉が指している範囲が会社ごとに違うことが分かります。売掛先へ通知しないところまで書いている会社もあれば、方式の名前だけを書き、通知や債権譲渡登記の扱いは別の欄で説明している会社もあります。同じ言葉でも、確認できる内容の量が同じではありません。

この記事では、13社の表記をそのまま並べて3つに分け、そのうえで「登記をするかどうか」と「売掛先に知られるかどうか」が別の手続きであることを法務省の説明で確かめます。最後に、公表値では決まらず契約書でしか確かめられない部分を整理します。条件を1つの表で見比べたいときは2社間ファクタリング比較を、方式そのものの説明は2社間ファクタリングとはを使ってください。

「2社間」の記載があるのは、掲載20社のうち13社

当サイトの条件別の比較は、編集部の判断ではなく、記録した文字列で機械的に絞り込みます。2社間の比較ページでは、公式ページから転記した「2社間/3社間」の表記に「2社間」または「2者間」を含む会社を並べています。同じ数え方をすれば、読者も同じ13社にたどり着けます。

会社名 公式ページの表記(そのまま) 確認日
アクセルファクター 「2社間ファクタリング」という方式を利用する事で債権譲渡通知を留保 2026年8月19日
ビートレーディング 「2者間ファクタリング」と「3者間ファクタリング」 2026年8月19日
OLTA クラウドファクタリング 2者間ファクタリング 2026年8月18日
PAYTODAY 2社間ファクタリング 2026年8月19日
labol(ラボル) フリーランス・個人事業主向けの請求書の買取サービス(2者間ファクタリング) 2026年8月19日
QuQuMo 2社間ファクタリング 2026年8月18日
うりかけ堂 2社間ファクタリングの場合、売掛先への通知はありません 2026年8月18日
トップ・マネジメント 2社間ファクタリング/3社間ファクタリング(商品案内) 2026年8月18日
ベストファクター 2社間、3社間ファクタリングのご利用が可能 2026年8月18日
えんナビ 2社間、3社間に対応 2026年8月18日
ウィット 取引先通知が不要の2社間ファクタリング 2026年8月19日
ジャパンマネジメント 2社間ファクタリング/3社間ファクタリング/医療・介護報酬債権買取 2026年8月18日
Flex Capital ファクタリング 2社間ファクタリング(同社の説明) 2026年8月18日

残る7社は、方式の記載そのものを当サイトが確認できていません。ペイトナーファクタリング、FREENANCE 即日払い、日本中小企業金融サポート機構、三菱UFJファクター、みずほファクター、No.1(ナンバーワン)、Mentor Capitalです。確認できなかったことは、2社間を扱わないという意味ではありません。当サイトが開いたページに書かれていなかった、というだけです。確認したページのURLと確認日は、各社の詳細ページに載せています。

数え方の限界も先に書いておきます。判定しているのは「2社間/3社間」として記録した欄の文字列だけで、ページ全体を読んで趣旨を判断しているわけではありません。会社によっては、方式の説明が手数料や登記の欄に書かれています。次の節で見るQuQuMoがその例です。

同じ「2社間」でも、書かれている中身は3通りに分かれる

13社の表記を、書かれている中身で分けます。分類に使ったのは上の表の文字列だけです。

2社間の記載がある13社を、表記の中身で3群に分けた分類図。通知の扱いまで書いているのはアクセルファクター、うりかけ堂、ウィットの3社、方式名だけを書いているのはOLTA クラウドファクタリング、PAYTODAY、labol、QuQuMo、Flex Capital ファクタリングの5社、3社間と併記しているのはビートレーディング、トップ・マネジメント、ベストファクター、えんナビ、ジャパンマネジメントの5社であることを示している
図1:通知まで書いた3社、方式名だけの5社、3社間と併記の5社各社の公式ページから転記した「2社間/3社間」の記録だけを見て分類しました(2026年8月18日・19日確認)。母数は掲載20社で、方式の記載を確認できなかった7社は含みません。

通知の扱いまで書いているのは3社です。アクセルファクターは「『2社間ファクタリング』という方式を利用する事で債権譲渡通知を留保」、うりかけ堂は「2社間ファクタリングの場合、売掛先への通知はありません」、ウィットは「取引先通知が不要の2社間ファクタリング」と書いています。売掛先に知らせないことを目的に探しているなら、この3社は表記の段階で意図と一致します。

方式の名前だけを書いているのは5社です。OLTA クラウドファクタリング、PAYTODAY、labol(ラボル)、QuQuMo、Flex Capital ファクタリングがこれにあたります。ただし、QuQuMoは債権譲渡登記の欄に「取引先への通知や登記は一切不要」と書いています(2026年8月18日確認)。方式の欄に書かれていないだけで、通知の扱いを公表していないとは限らない、ということです。書かれている場所は会社ごとに違います。

3社間と併記しているのが残る5社です。ビートレーディング、トップ・マネジメント、ベストファクター、えんナビ、ジャパンマネジメントは、いずれも2社間と3社間の両方を案内しています。この5社では、申し込んだ時点で2社間に決まるわけではありません。どちらの方式になるかは、審査の内容や売掛先との関係で決まります。3社間の側から数えた結果は3社間ファクタリングの比べ方にまとめています。

「登記をする」ことと「売掛先に知られる」ことは別の話

2社間を選ぶ理由が「売掛先に知られたくない」である場合、債権譲渡登記の有無が気になります。ここは誤解しやすいところなので、制度の側から確かめます。

法務省は、債権譲渡登記制度を、法人がする金銭債権の譲渡などについて、簡便に債務者以外の第三者に対する対抗要件を備えるための制度と説明しています。登記がされると、民法第467条の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなされ、第三者対抗要件が備わります。一方で同省は、「債権譲渡登記をしても,債務者に対しては,債権譲渡の事実を主張することはできません。」としています。債務者についても対抗要件を備えるには、登記事項証明書を交付して通知をするか、債務者が承諾する必要があります(2026年9月25日確認)。

債権の譲渡から2つの経路が分かれる関係図。債権譲渡登記は債務者以外の第三者との関係で効き、登記できる譲渡人は法人のみであること、登記事項証明書を交付した通知または売掛先の承諾は債務者である売掛先との関係で効き、2社間ではこの経路を行わないため売掛先は従来どおり利用者へ支払い、利用者がその代金を引き渡すことを示している
図2:登記は第三者に、通知・承諾は売掛先に効く法務省「債権譲渡登記制度 第1 債権譲渡登記制度とは?」の記載から作成しました(2026年9月25日確認)。2つの経路は別々で、片方を行っても、もう片方の効果は生じません。

つまり、登記をしたからといって、売掛先へ通知が届くわけではありません。登記は、同じ債権が二重に譲渡されたときなどに、第三者との関係で誰が優先するかを決めるためのものです。売掛先に伝わるかどうかを決めているのは、通知または承諾のほうです。2社間で売掛先に伝わらないのは、この経路を行わないからです。

登記には、もう1つ前提があります。法務省は、登記できる譲渡人は法人のみに限定されていると説明しています(2026年9月25日確認)。個人事業主が売主になる取引では、登記という選択肢自体が生じません。法人が登記の費用まで含めて比べる場合は法人向けファクタリングの比べ方と債権譲渡登記の費用を参照してください。

法務省「債権譲渡登記制度 第1 債権譲渡登記制度とは?」のページ。債権譲渡登記の効力として、債務者以外の第三者について確定日付のある証書による通知があったものとみなされることと、債務者に対する対抗要件の説明が掲載されている
登記と通知の効き方を確認した一次情報(引用)法務省「債権譲渡登記制度 第1 債権譲渡登記制度とは?」のページ(2026年9月25日取得)。本文の「債務者に対しては主張できない」「譲渡人は法人のみ」は、このページで確認しています。ページの内容および名称の権利は同省に帰属します。

各社が登記をどう扱うかについては、20社のうち6社で記載を確認できました。その6社は、いずれも2社間の記載がある13社の中に入っています。登記の扱いは、2社間を選んだときに出てくる論点だということが、記録の分布からも読み取れます。記載のない会社では、見積りの段階で登記の要否と費用負担を聞くことになります。

13社の公表値では、どこまで確かめられるか

方式が分かったあと、契約の内容に関わる項目がどれだけ公表されているかを数えます。13社のうち、償還請求権の記載を確認できたのは7社、必要書類の記載を確認できたのは7社で、両方がそろっているのは4社でした(2026年8月18日・19日確認)。

会社名 償還請求権の表記 必要書類の表記 確認日
アクセルファクター ノンリコース(遡求請求無し) ①請求書などの売掛金額が確認できる書類、②通帳3か月分の写し、③身分証明書 2026年8月19日
ビートレーディング 償還請求権がない(同社の説明) 審査に必要な書類はたった2点 2026年8月18日・19日
うりかけ堂 うりかけ堂のファクタリングは償還請求権がないノンリコースと呼ばれる取引 ・本人確認書類 ・入出金の通帳(Web通帳含む) ・取引先との契約関連書類(請求書/見積書/基本契約書等) 2026年8月19日
ベストファクター 償還請求権なしの完全買取 本人確認書類(免許証・パスポートなど)ほか 2026年8月18日・19日

償還請求権の記載を確認できた7社は、いずれも「無い」という趣旨の書き方でした。残る6社は記載を確認できていません。ただし、これは各社の説明であって、契約書の条項そのものではありません。実際に結ぶ契約書に買戻しの定めが入っていないかは、方式にかかわらず自分で読んで確かめる項目です。用語そのものの意味はノンリコースとはにまとめています。

必要書類は、粒度がそろっていない点に注意が要ります。ビートレーディングの「審査に必要な書類はたった2点」は点数だけを示す書き方で、何と何なのかは別のページを読む必要があります。ベストファクターの「本人確認書類(免許証・パスポートなど)ほか」も、「ほか」の中身までは書かれていません。点数の少なさを「準備が軽い」と読み替えないでください。

そして、2社間でいちばん効いてくる条件は、この表には出てきません。売掛先から受け取った代金を、いつまでに、どの方法でファクタリング会社へ引き渡すのかです。当サイトが各社について記録している18項目の中に、この項目はありません。公表値で比べられる範囲の外にある、ということです。お金と債権が動く順序そのものは2社間ファクタリングの流れで扱っています。

契約書で読む3つの条項

代金をいったん利用者が受け取るという2社間の形は、契約書の書き方しだいで、債権の売買から遠ざかっていきます。ここは会社選びではなく、契約書の条項で確かめる部分です。

金融庁は、ファクタリングを「事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス」であり「法的には債権の売買(債権譲渡)契約」だと説明したうえで、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されているとしています。そして、契約書に債権譲渡契約(売買契約)と定めてあっても、買取代金が債権額に比べて著しく低額である場合、売主が債権を買い戻すこととされている場合、売主自身の資金によりファクタリング業者に支払をしなければならないこととされている場合など、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるものは貸金業に該当するおそれがあるとしています(2026年9月25日確認)。

2社間の契約書で確かめる3つの条項を並べた判断図。買戻しの定めがないか、売主自身の資金による支払いを求める定めがないか、買取代金が債権額に比べて著しく低額でないかを確かめ、1つでも当てはまるときは金融庁が貸金業に該当するおそれがあるとしている取引に近づくこと、3つとも当てはまらないときは差引額と入金日、代金を引き渡す期限を確認することを示している
図3:契約書で読む3つの条項と、当てはまったときの扱い金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」に挙げられている項目から作成しました(2026年9月25日確認)。3つは判断の入口で、これだけで適法かどうかが決まるものではありません。

2社間では、売掛先が支払った代金をいったん利用者が受け取ります。受け取った代金をそのまま引き渡すことと、回収できなかったときに自分の資金で支払うことは、まったく別の約束です。前者は2社間の仕組みそのものですが、後者は金融庁が挙げた項目に当たります。契約書のどこを読むかを整理したいときはファクタリングの契約条件を比較する方法を、借入との線引きはファクタリングと融資の違いを参照してください。

同じ債権を複数の会社へ譲渡してしまう場面も、2社間では起こりえます。売掛先に通知されないため、外から見て譲渡済みかどうかが分からないからです。この点は他社を利用中に申し込む場合で扱っています。売掛先へ通知が必要になる条件そのものは売掛先に知られたくない場合にまとめています。

2社間で比べられること、比べられないこと

  • 「2社間」または「2者間」の記載があるのは掲載20社のうち13社です。3社間の記載がある5社もこの13社に含まれるため、方式の名前では候補があまり減りません
  • 13社の表記は3通りに分かれます。通知の扱いまで書いているのが3社、方式名だけが5社、3社間と併記しているのが5社です。併記の5社では、どちらの方式になるかは申込みの時点では決まりません
  • 債権譲渡登記は債務者以外の第三者に対する対抗要件です。法務省は、登記をしても債務者に対しては債権譲渡の事実を主張することはできないとしています。売掛先に伝わるかどうかは、通知または承諾のほうで決まります
  • 登記できる譲渡人は法人のみです。個人事業主が売主になる取引では、登記という選択肢が生じません
  • 13社のうち、償還請求権の記載を確認できたのは7社、必要書類は7社、両方そろっているのは4社でした。記載は各社の説明であって、契約書の条項そのものではありません
  • 受け取った代金を引き渡す期限と方法は、各社の公表値には含まれていません。買戻しの定め、自己資金での支払いの定め、著しく低額な買取代金の3点とあわせて、契約書で確かめます

条件を1つの表で見比べる段階に来たら、2社間ファクタリング比較と会社の比較ページを使ってください。会社ごとの記録は詳細ページに、確認したページのURLと確認日を添えて載せています。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。