オンライン完結比較

ファクタリングのオンライン完結を比べる|12社の表記が指す範囲は同じではない

オンライン完結と書いている会社は掲載20社のうち12社ですが、表記が指す範囲は同じではありません。12社の文言を書き方で5つに分け、申込みから入金までのどの工程を名指ししているかを数え、3社間・債権譲渡登記・紙の契約書で対面と紙が残る場面を一次情報で整理します。

ファクタリングのオンライン完結を比べる|12社の表記が指す範囲は同じではない

「オンライン完結」と書いている会社を並べても、それだけでは比べたことになりません。この言葉は、どの工程までを指すのかが会社ごとに違うからです。申込みから契約まで対面が要らないという意味で使っている会社もあれば、契約の締結だけを電子化しているという意味で使っている会社もあります。

当サイトが掲載している20社のうち、オンラインでの手続きについて公式ページで記載を確認できたのは12社でした。その12社の文言を、当サイトの判断を混ぜずに書き方だけで分けると、5つの型に分かれます(2026年8月18日・19日確認)。

この記事では、まず12社の表記をそのまま並べ、申込みから入金までの6工程のうちどこを名指ししているかを数えます。そのうえで、会社の表記とは関係なく自分の契約条件のほうで対面や紙が残る場面を、民法・法務省・国税庁の資料から整理します。手続きそのものの進め方はファクタリングはオンライン完結できる?に、条件を1つの表で見たいときはオンライン完結比較にまとめています。

オンラインの記載を確認できたのは20社中12社

当サイトの条件別の比較は、編集部の判断ではなく記録した文字列で絞り込みます。オンラインの比較ページでは、「オンライン完結」について公式ページに記載があった会社を並べています。この規則で残ったのが次の12社です。読者が同じ数え方をすれば、同じ12社にたどり着けます。

「名指ししている工程」の欄は、その文言が申込み・書類の提出・審査・本人確認・契約の締結・入金のどれに触れているかを示したものです。判定は文言の書き方だけで行い、対応範囲の広い狭いを評価したものではありません。

会社名 公式ページの表記(そのまま) 名指ししている工程 確認日
アクセルファクター オンライン完結に対応しています。店舗への来店や対面での面談は一切不要 来店・面談の要否 2026年8月19日
ビートレーディング クラウドサインを使用してオンラインで契約手続きを行います。お問い合わせから契約まで全てオンラインで完結させることも可能です。 申込み・契約の締結 2026年8月19日
OLTA クラウドファクタリング オンライン完結で面談不要 来店・面談の要否 2026年8月18日
PAYTODAY オンライン完結型 記載なし 2026年8月18日
QuQuMo オンライン完結(クラウドサインで契約) 契約の締結 2026年8月18日
うりかけ堂 オンライン契約(電子契約サービス・CLOUD SIGN) 契約の締結 2026年8月18日
トップ・マネジメント 必要書類のオンライン提出にも対応 書類の提出 2026年8月19日
ベストファクター 来店不要で資金調達が可能 来店・面談の要否 2026年8月19日
日本中小企業金融サポート機構 オンライン(Web完結)のファクタリング 記載なし 2026年8月19日
No.1(ナンバーワン) 全国対応、オンライン完結可能 記載なし 2026年8月18日
ウィット 非対面での資金調達が可能 来店・面談の要否 2026年8月18日
Flex Capital ファクタリング 面倒な面談や来店は不要で、申し込みから審査までオンラインで完結できます 申込み・審査・来店・面談の要否 2026年8月19日

残る8社は、オンラインでの手続きについての記載そのものを当サイトが確認できていません。ペイトナーファクタリング、labol(ラボル)、FREENANCE 即日払い、三菱UFJファクター、みずほファクター、えんナビ、Mentor Capital、ジャパンマネジメントです。確認できなかったことは、オンラインで手続きできないという意味ではありません。確認したページのURLと確認日は、各社の詳細ページに載せています。

なお、トップ・マネジメントについては、当サイトがこの項目として記録した表記は「必要書類のオンライン提出にも対応」ですが、提供サービスの説明では「見積書・受注書・発注書ファクタリング、オンライン完結型ファクタリングなど」と、商品名として挙げています(2026年8月18日確認)。同じ会社の中でも、ページによって書かれている粒度が違います。この記事の分類は、項目ごとに記録した表記にもとづくものです。

表記は5つの型に分かれる

12社の文言を、名指ししている対象で分けると次のようになります。

オンライン完結の記載を確認できた12社を表記の書き方で5つに分けた図。完結する範囲を工程名で示しているのがビートレーディングとFlex Capital ファクタリングの2社、オンライン完結と書いて来店・面談が不要と添えているのがアクセルファクターとOLTA クラウドファクタリングの2社、オンライン完結とだけ書いているか契約手段を添えているのがPAYTODAY・QuQuMo・日本中小企業金融サポート機構・No.1の4社、特定の手続きだけを名指ししているのがうりかけ堂とトップ・マネジメントの2社、完結と書かず来店不要・非対面と言い換えているのがベストファクターとウィットの2社であることを示している
図1:同じ「オンライン完結」でも、文言が名指ししている対象が違う各社の公式ページから転記した表記を、当サイトの評価を加えずに書き方だけで分けたものです(2026年8月18日・19日確認)。母数は掲載20社で、記載を確認できなかった8社は図に入れていません。

いちばん範囲がはっきりしているのは、工程名で区切って書いている2社です。ビートレーディングは「お問い合わせから契約まで全てオンラインで完結させることも可能です」と、始まりと終わりを両方書いています。Flex Capital ファクタリングは「申し込みから審査までオンラインで完結できます」と書いていて、審査までと範囲を区切っているぶん、契約をどうするかはこの文からは読み取れません。どちらも読者が範囲を確かめられる書き方です。

次にはっきりしているのが、完結という言葉に「来店や面談は不要」を添えている2社です。アクセルファクターの「店舗への来店や対面での面談は一切不要」と、OLTA クラウドファクタリングの「オンライン完結で面談不要」がこれにあたります。工程は名指ししていませんが、対面が要るかどうかという読者の関心にまっすぐ答えています

一方、「オンライン完結型」「オンライン(Web完結)のファクタリング」「全国対応、オンライン完結可能」のように、完結とだけ書いている4社では、範囲を文言から決められません。PAYTODAYは別の項目で「オンラインでやり取りが完結する為、全国どこからでもご利用いただけます」とも書いていて(2026年8月19日確認)、こちらを読むと申込みから先も画面上で進む書き方に見えます。ただし、やり取りという語がどこまでを含むのかは、やはり文言からは確定できません

うりかけ堂の「オンライン契約(電子契約サービス・CLOUD SIGN)」と、トップ・マネジメントの「必要書類のオンライン提出にも対応」は、特定の手続きだけを名指ししています。この2社の文言は、その手続きは画面上でできる、としか言っていません。範囲が狭いのではなく、書かれている範囲が狭いということです。ベストファクターとウィットの「来店不要」「非対面」も同じで、来店がないことは分かりますが、書類や契約がどう進むかは別に確かめる必要があります。

6工程のうち、どこにも書かれていないのが本人確認

同じ12社の文言を、今度は工程の側から数え直します。

申込みから入金までの6工程のうち12社の表記がどの工程を名指ししているかを示した工程図。申込みが2社、書類の提出が1社、審査が1社、本人確認が0社、契約の締結が3社、入金が0社であり、下段に本人確認の方法がどの会社の表記にも書かれていないこと、紙の契約書には契約金額1万円以上で印紙税200円がかかること、3社間や債権譲渡登記を伴う場合は登記事項証明書の交付を伴う通知が必要になることを示している
図2:契約の締結に触れているのは3社、本人確認に触れている会社は0社社数は各社の公式ページの表記から数えました(2026年8月18日・19日確認)。来店・面談の要否だけを述べている4社は、工程ではなく対面の有無を書いているため工程別の社数には数えていません。

契約の締結に触れているのは3社(ビートレーディング、QuQuMo、うりかけ堂)で、いずれもクラウドサインという電子契約サービスの名前を挙げています。申込みに触れているのは2社、書類の提出は1社、審査は1社です。そして、本人確認の方法に触れている会社は12社の中に1社もありませんでした

これは、ファクタリングの手続きで本人確認が省かれるという意味ではありません。必要書類の項目を見ると、アクセルファクターは「①請求書などの売掛金額が確認できる書類、②通帳3か月分の写し、③身分証明書」、PAYTODAYは「1.代表者様の本人確認書類 2.売却する対象の請求書 3.直近6カ月以上の入出金明細 4.昨年度の決算書」と書いていて(いずれも2026年8月19日確認)、本人確認書類そのものは求められています。分からないのは、それを画面上で提出して終わるのか、原本の郵送が要るのかという点です。本人確認の進み方はオンラインの本人確認にまとめていますが、会社ごとの方法は公表値からは決められないため、申込み前に聞く項目になります。

入金の工程を名指ししている会社も0社です。これは抜けというより、入金が銀行振込で行われる以上、対面かどうかが問題にならないためだと考えられます。ただし金融機関の営業時間の影響は受けます。受付が24時間でも着金が同じ時間帯になるとは限らない点は、即日入金の条件で扱っています。

アクセルファクターの公式サイトのファーストビュー。ファクタリングのサービス案内が表示されている公式ページであることが分かる
来店と面談の要否を明記している表記の例(引用)アクセルファクター 公式サイトのファーストビュー(2026年8月19日取得)。本文に引用した「店舗への来店や対面での面談は一切不要」は、同社の現金化の流れのページで確認しています(2026年8月19日確認)。対面の要否を文言で明記している2社のうちの1社として、表記の見え方を示すために引用しました。掲載は評価や推奨ではありません。ページの内容および名称・商標の権利は同社に帰属します。

契約書が紙か電子かで、かかる税が変わる

ここからは会社の表記ではなく、自分の契約の条件で決まる部分です。まず契約書の形です。

債権の売買契約で取り交わす契約書は、印紙税法上の第15号文書(債権譲渡または債務引受けに関する契約書)にあたります。国税庁の印紙税額の一覧表では、次のとおりです(2026年9月15日確認)。

記載された契約金額 印紙税額
1万円未満 非課税
1万円以上 200円
契約金額の記載のないもの 200円

金額の大小にかかわらず200円です。売掛金が1千万円でも1億円でも、第15号文書としての印紙は200円で変わりません。この点は、契約金額に応じて階段状に上がる第1号文書や第2号文書とは違います。

そのうえで、国税庁は質疑応答事例で、印紙税の課税対象になるのは課税物件表に掲げられた文書であり、電磁的記録は文書に含まれないとしています(2026年9月15日確認)。電子契約サービスで締結して紙を交付しない場合、この200円は生じないことになります。

国税庁の質疑応答事例「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」のページ。表題の下に照会要旨と回答要旨が並び、電磁的記録による契約の印紙税の取扱いが示されている
電磁的記録の印紙税の取扱いを示した国税庁の質疑応答事例(引用)国税庁「取引先にメール送信した電磁的記録に関する印紙税の取扱い」(2026年9月15日確認)。この記事で電子契約と紙の契約書を分けて扱う根拠として引用しました。印紙税額そのものはNo.7141 印紙税額の一覧表(その2)で確認しています。ページの内容の権利は同庁に帰属します。

200円という金額は、手数料に比べれば小さなものです。ただし紙で取り交わすということは、郵送の往復が入るということでもあります。押印して返送し、相手に届くまでの日数は、入金までの目安に上乗せされます。契約の締結に触れている3社が、そろって電子契約サービスの名前を挙げているのは、この日数を省くためだと読めます。電子契約そのものの進め方はファクタリングの電子契約とはに、契約書のどこを読むかは契約内容の比較にまとめています。

3社間と債権譲渡登記は、2社の間だけでは終わらない

もう1つ、自分の条件で決まるのが、売掛先や登記所が手続きに入ってくるかどうかです。

民法は、債権の譲渡を債務者その他の第三者に対抗するには、譲渡人から債務者への通知か、債務者の承諾が必要だと定めています(民法第467条)。売掛先を含む3社間の契約を選ぶなら、この手続きが必ず入ります。ファクタリング会社との画面上のやり取りが完結しても、売掛先とのやり取りは別に残ります。通知が必要になる場面の見分け方は売掛先への通知が必要になるときで、2社間との違いは2社間と3社間の違いで扱っています。

債権譲渡登記を行う契約でも、自社と会社の2者では終わりません。法務省は、登記ファイルに記録することで「民法第467条の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなされ,第三者対抗要件が具備されます」としたうえで、債務者に対しては「登記をしたことを証する登記事項証明書の交付を伴う通知をしてはじめて,債権譲渡の事実を主張することができる」と説明しています(2026年9月15日確認)。証明書という紙の交付が前提になっている手続きです

さらに、この制度で登記できる譲渡人は法人のみに限定されています(法務省、2026年9月15日確認)。個人事業主はこの方式を選べません。登記を行う場合にかかる費用は債権譲渡登記の費用にまとめています。掲載20社のうち登記の扱いについて記載を確認できたのは6社で、そのうちPAYTODAYは「弊社では債権譲渡登記を行っておりませんので、スムーズかつ費用を抑えた上での取引が可能です」、QuQuMoは「取引先への通知や登記は一切不要」と書いています(2026年8月18日・19日確認)。登記を行わないと明記している会社を選ぶことは、手続きを画面上に寄せる方向に働きます

自分の契約で崩れるかを、4つの分岐で確かめる

ここまでの材料を、自分の場合に当てはめる順番に並べ替えます。

オンライン完結が崩れるかどうかを4つの分岐で確かめる判断フロー。3社間の契約なら民法467条の通知または承諾が必要になること、債権譲渡登記を行う場合は譲渡人が法人のみに限定され登記事項証明書の交付を伴う通知が要ること、契約書が紙なら契約金額1万円以上で印紙税200円がかかり電磁的記録なら課税されないこと、本人確認の方法は12社とも表記の中に書いていないことを順に示している
図3:4つのうち1つでも当てはまれば、表記にかかわらず対面か紙が残る分岐の根拠は民法第467条(e-Gov法令検索)、法務省「債権譲渡登記制度」、国税庁の印紙税の資料です(いずれも2026年9月15日確認)。本人確認の社数は各社の公式ページの表記から数えました(2026年8月18日・19日確認)。

4つの分岐のうち、上の3つは会社を替えても自分の条件が変わらなければ同じ結果になります。3社間を選ぶ理由が手数料にあるなら、通知の手間と引き換えにしているということです。逆に、2社間で、登記を行わず、電子契約で締結できるなら、残るのは本人確認の方法だけになります。ここまで絞れれば、聞くことは1つです。

会社の表記を読むときも、この順番が役に立ちます。「オンライン完結」という言葉があるかどうかではなく、自分の条件で残る工程について何か書いてあるかを見ます。書いていなければ、そこが質問になります。

見積りを取る前に確かめる4つのこと

公表値の段階でできるのは、候補を絞ることと、聞く項目を決めることです。この記事の材料は、次の4つの質問になります。

1つ目は、本人確認をどの方法で行うかです。12社とも表記の中に書いていないため、全員が聞く側に回る項目です。画面上で完了するのか、書類の郵送が要るのかを確かめます。

2つ目は、契約書を電子で取り交わせるかです。電子であれば印紙税は生じず、郵送の往復も省けます。紙になる場合は、契約金額1万円以上で200円が必要になり、届くまでの日数も見込みます。

3つ目は、債権譲渡登記を行う契約かどうかです。行うなら譲渡人は法人に限られ、売掛先へ主張するには登記事項証明書の交付を伴う通知が要ります。行わないと明記している会社もあります。

4つ目は、2社間か3社間かです。3社間なら民法第467条の通知または承諾が入るため、オンラインで完結する範囲は自社と会社の間に限られます。見積りを依頼するときに何をそろえるかはファクタリングの見積もり比較に整理しています。同じ条件で依頼すれば、オンラインの記載を確認できなかった8社も同じ土俵に乗ります

対面がないことは、安全性の判断材料にはならない

最後に、オンラインで手続きを探すときに逆向きで効く確認があります。金融庁は、ファクタリングを「事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)であり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約です」と説明したうえで、「近時、ファクタリングを装った高金利の貸付けを行うヤミ金融業者の存在が確認されています」としています(2026年9月15日確認)。

同庁は、ファクタリングとして行われる取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるものは貸金業に該当するおそれがあるとし、その例として、債権の買取代金が債権額に比べて著しく低額である場合、売主が債権を買い戻すこととされている場合、売主自身の資金によりファクタリング業者に支払をしなければならないこととされている場合を挙げています。

来店も面談もないという手続きの軽さは、この判断とは無関係です。画面上で完結することと、相手が実在して条件が妥当であることは、別々に確かめる必要があります。当サイトは、商号・所在地・代表者を公式ページで確認できた会社だけを掲載し、確認できなかった項目は「-」として残しています。掲載している会社の会社概要と出典は会社の詳細ページから辿れます。

この記事のまとめ

  • オンラインでの手続きについて記載を確認できたのは掲載20社のうち12社です。残る8社は記載を確認できていないだけで、対応していないという意味ではありません
  • 12社の文言は書き方で5つの型に分かれます。工程名で範囲を区切っているのは2社、来店・面談の要否を添えているのが2社、完結とだけ書いているのが4社、特定の手続きだけを名指ししているのが2社、来店不要・非対面と言い換えているのが2社です
  • 工程の側から数えると、契約の締結に触れているのは3社、申込みは2社、書類の提出と審査は各1社で、本人確認に触れている会社は0社でした
  • 契約書を紙で取り交わすと第15号文書として200円の印紙税がかかります。電磁的記録は印紙税法上の文書に含まれないため、電子契約なら課税されません
  • 3社間を選ぶ場合は民法第467条の通知または承諾が、債権譲渡登記を行う場合は登記事項証明書の交付を伴う通知が入ります。登記できる譲渡人は法人のみです

条件を1つの表で見比べる段階に来たら、オンライン完結比較会社の比較ページを使ってください。来店が要らないことを先に確かめたい場合は来店不要で使えるかも参考になります。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。