3社間ファクタリング

3社間ファクタリングでは何を通知する?売掛先への連絡を解説

通知は債権譲渡の事実と支払先の変更を伝えるものです。誰が出すのか、確定日付が必要な理由、通知後に売掛先が主張できることまでを民法の条文で確認します。

3社間で売掛先へ伝えるのは、債権を譲渡したという事実と、支払先が変わることです。金額や支払期日といった条件そのものは変わりません。

通知を出すのは譲渡人、つまり自社です。民法第467条第1項が「譲渡人が債務者に通知をし」と定めているためです。譲受人(ファクタリング会社)が単独で通知しても、対抗要件としては足りません。

通知に含まれる内容

書式は会社が用意することが一般的です。含まれるのは次のような事項です。

債権を譲渡した事実、対象となる債権の特定、支払先の変更、支払額や期日は変わらないことという4項目を並べた図
図1:通知で伝えられる事項民法第467条(e-Gov法令検索・2026年8月18日確認)をもとに作成

確定日付のある証書で行う理由

民法第467条第2項は、通知または承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができないと定めています。

通知や承諾だけでは債務者に対抗でき、確定日付のある証書によって第三者にも対抗できること、法人は登記も使えることを並べた表
図2:誰に対抗できるかは、方法で変わる民法第467条・法務省の債権譲渡登記の説明(2026年8月18日確認)

第三者とは、たとえば同じ債権を譲り受けた別の相手や、差押えを行った債権者です。先に確定日付を備えたほうが優先されるという関係になるため、実務では内容証明郵便などが使われます。

法務省は、法人の場合に債権譲渡登記により民法第467条の確定日付のある証書による通知があったものとみなされる制度も説明しています。

通知後も売掛先が主張できること

通知が届いても、売掛先の立場が一方的に不利になるわけではありません。

通知により支払先は変わる一方、対抗要件具備時までに生じた事由や相殺の主張は残ることを対比した図
図3:通知しても消えないもの民法第468条第1項・第469条第1項(2026年8月18日確認)

民法第468条第1項は、債務者は対抗要件具備時までに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができるとしています。また第469条第1項は、対抗要件具備時より前に取得した譲渡人に対する債権による相殺をもって対抗できるとしています。

つまり、納品や検収の問題、相殺の主張は、通知後も残るということです。だからこそ審査で取引の中身が確認されます。

通知を出す前に確認すること

売掛先の受け止め方を左右するのは、事前の説明です。次を確認してから進めてください。

承諾を得る場合の実務は売掛先の承諾、通知後の入金は入金方法で扱います。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。