ファクタリングの仕組み

ファクタリングの買取とは?売掛金を現金化できる理由を解説

買取とは、売掛債権を確定的に売る取引です。買取価格が額面より低くなる理由、掛け目と手数料の関係、買取と担保の違いを、金融庁の資料と条文から整理します。

ファクタリングの「買取」とは、売掛債権を確定的に売り渡すことです。担保として差し入れるのではなく、所有者が入れ替わります。だからこそ、返済ではなく代金の受け取りという形になります。

金融庁は、ファクタリングを、事業者が保有している売掛債権等を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービスであり、法的には債権の売買(債権譲渡)契約であると説明しています。

なぜ額面より低い金額になるのか

買取価格が額面を下回るのは、次の2つが価格に織り込まれるためです。

  • 時間:支払期日より前に資金を出すこと
  • 不払いの可能性:期日に売掛先が支払わない場合の負担

支払期日までの期間が長いほど、また売掛先の支払いが確実だと判断しにくいほど、価格は下がる方向に働きます。実際の水準は会社ごとに異なるため、比較ページで公表値を確認してください。

「掛け目」と「手数料」は別の話

買取では、額面の全額が対象になるとは限りません。額面のうち買い取る割合を掛け目と呼び、残りは支払期日後に精算される形をとることがあります。手数料は、そこからさらに差し引かれる費用です。

掛け目、手数料、その他の費用について、それぞれ何を決める項目なのかと確認する場所を並べた表
図1:受取額に影響する3つの項目契約で確認する項目を整理した図(率や金額は会社ごとに異なります)

自分が最終的に受け取る金額を確かめるときは、掛け目・手数料・その他費用の3つを分けて聞くのが確実です。

買取と担保は何が違うのか

同じ売掛債権を扱っても、売るのか、担保に入れるのかで性質が変わります。

債権を売って所有者が変わる買取と、返済のために債権を担保として差し入れる形の違いを並べた比較図
図2:買い取ってもらうのか、担保に入れるのか金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」(2026年8月18日確認)をもとに作成

金融庁は、契約書に債権譲渡契約(売買契約)と定められた取引であっても、経済的に貸付けと同様の機能を有していると思われるものは貸金業に該当するおそれがあるとしています。名目上は買取でも、不払いの負担が売主に残る形は、実質的に担保に近い取引だと判断されうる、ということです。

買取の話をするときに確認すること

「買い取ります」と言われたら、次の点を確認してください。

  • 買取の対象は額面のいくらか(掛け目の有無)
  • 差し引かれる費用の内訳
  • 支払われなかった場合、誰がその負担を負うのか
  • 買い戻す義務が契約書にあるか
掛け目の有無、費用の内訳、不払いの負担、買戻し義務の有無という4項目のチェックリスト
図3:「買い取ります」と言われたら確認する4点金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」(2026年8月18日確認)をもとに作成

不払いの負担が誰にあるのかは、買取の中身を左右します。償還請求権ノンリコースで詳しく扱います。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。