手形・手形割引との違い

ファクタリングと電子記録債権の違い|資金化の仕組みを比較

電子記録債権は、発生や譲渡に電子記録を要する金銭債権です。電子記録債権法の定義を確認し、売掛債権をそのまま売るファクタリングとの違いを整理します。

電子記録債権は、電子記録債権法に基づく金銭債権です。同法第2条第1項は、電子記録債権とは、その発生または譲渡についてこの法律の規定による電子記録を要件とする金銭債権をいう、と定めています。

つまり、記録機関の記録によって発生・移転する債権です。紙の手形とも、通常の売掛債権とも、成り立ちが異なります。

3つを並べて整理する

同じ「代金を受け取る権利」でも、成立の仕方が違います。

手形は証券、売掛債権は取引から生じる債権、電子記録債権は電子記録を要件とする金銭債権であるという違いを並べた表
図1:手形・売掛債権・電子記録債権の成り立ち電子記録債権法第2条・手形法・民法(2026年8月18日確認)

電子記録債権法第2条第2項は、電子債権記録機関とは主務大臣の指定を受けた株式会社をいう、と定めています。記録機関が管理する仕組みである点が特徴です。

ファクタリングとの関係

ファクタリングは、売掛債権を売って資金化する取引です。電子記録債権は債権の形式のひとつなので、対立する概念ではありません

受け取った債権の形式が売掛債権か電子記録債権かにかかわらず、期日前の資金化という手段が上に乗ることを示した図
図2:債権の形式と、資金化の手段は別電子記録債権法・金融庁の説明(2026年8月18日確認)をもとに作成

受け取ったものが電子記録債権であれば、その債権を期日前に譲渡して資金化する形になります。実務上の扱いは会社によって異なるため、対応の可否は申込先に確認してください。

支払手段としての扱い

公正取引委員会は、令和6年11月1日以降、下請代金の支払手段として、サイトが60日を超える長期の手形等(手形、一括決済方式、電子記録債権)を交付した場合、割引困難な手形の交付等に該当するおそれがあるとして指導する方針を公表しています。

電子記録債権も、支払手段としてはサイトの長さが問題になりうるということです。

確認する項目

電子記録債権を受け取っている場合、次を確認してください。

記録機関、支払期日、資金化の可否、支払手段としてのサイトという4項目のチェックリスト
図3:電子記録債権を受け取っている場合の確認電子記録債権法・公正取引委員会の公表資料(2026年8月18日確認)をもとに作成

でんさいネットが扱う電子記録債権についてはでんさいとの違い、手形との比較は手形割引との違いで扱います。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。