売掛金・売掛債権

売掛金の買取とは?ファクタリング会社が買い取る仕組み

買取の対象になるのは、実在が確認でき、支払期日が決まっている売掛金です。何を見て買い取れるかが判断されるのか、対象になりにくい債権を条文の観点から整理します。

売掛金の買取とは、ファクタリング会社がその債権を買い取り、代金を先に支払うことです。買い取れるかどうかは、申込者の信用より、その債権が予定どおり支払われるかで判断されます。

判断の材料になるのは、大きく3つです。債権が実在するか、支払期日に支払われる見込みがあるか、後から金額が変わる事情がないか。

見られているのは「債権そのもの」

民法第468条第1項は、債務者は対抗要件具備時までに譲渡人に対して生じた事由をもって譲受人に対抗することができると定めています。また第469条第1項は、対抗要件具備時より前に取得した債権による相殺をもって対抗できるとしています。

つまり、買った側は債権をそのままの状態で引き継ぎます。だからこそ、納品や検収に問題がないか、値引きや相殺の予定がないかが確認されます。

対象になりやすい売掛金

次の条件がそろっているほど、判断がしやすくなります。

納品と検収の完了、金額と期日の確定、証明できる書類、支払実績という4条件のチェックリスト
図1:買取の判断がしやすい条件民法第468条・第469条(2026年8月18日確認)をもとに作成

対象になりにくいもの

一方、次のような場合は確認に時間がかかるか、対象外になります。

  • 納品前・進行中で、金額や期日が確定していない
  • 相手との間で値引きや返品の話が進行している
  • 相互に取引があり、相殺の可能性がある
  • 契約書に譲渡制限の定めがあり、相手の理解が得られていない
納品前や値引きの予定がある債権、相殺の可能性がある債権など、確認に時間がかかる条件を対比した図
図2:確認に時間がかかる債権民法第466条・第468条・第469条(2026年8月18日確認)

譲渡制限の定めがあっても、民法第466条第2項により譲渡そのものの効力は妨げられません。ただし同条第3項の適用があるため、扱いは会社によって異なります。

買取価格の考え方

額面のうちいくらを買い取るか(掛け目)と、そこから引かれる手数料は別の項目です。当サイトでは率を書かず、各社の公表値のみを比較ページに掲載します。

金融庁は、受け取る金銭が債権額に比べて著しく低額であるケースについて、偽装ファクタリングの疑いがあるとして注意を促しています。安すぎる提示も判断材料です。

申込み前に整えること

用意する資料は、それぞれ確認される内容が違います。目的を知っておくと、何を優先して揃えるかが決まります。

請求書、納品書や検収書、通帳、会社の確認書類について、それぞれ何を示すための資料かを並べた表
図3:申込み前に用意する資料と、その目的審査で確認される点を整理した図(民法第468条・第469条)

買取の可否と価格は、資料の揃い方で変わります。契約時の確認点は売掛債権の譲渡、手段の比較は売掛金を現金化する方法で扱います。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。