融資との違い

ファクタリングは負債になる?借入との違いを解説

借入は負債として計上されますが、債権の売買では資産が入れ替わります。決算書のどこが動くのか、税務や会計の判断を誰に確認すべきかを整理します。

借入をすれば負債が増えます。一方、債権の売買では、資産の中身が入れ替わるという動き方になります。売掛金が減り、現金が増える形です。

金融庁は、ファクタリングを法的には債権の売買(債権譲渡)契約であると説明しています。返す約束がないため、借入金のように負債として積み上がる性質ではありません。

何が動くのか

借入との違いを、決算書の側から見ると分かりやすくなります。

借入では負債と現預金が増える一方、債権の売買では売掛金が減り現預金が増えることを並べた表
図1:決算書のどこが動くか金融庁の説明・国税庁の資料(2026年8月18日確認)をもとに作成

消費税の扱い

国税庁は、消費税の非課税取引として「有価証券等の譲渡」を挙げ、その中に金銭債権などの譲渡を含めています。売掛債権は金銭債権にあたるため、その譲渡自体は非課税取引として扱われます。

ただし、手数料部分の扱いや個別の処理は契約内容によって変わります。判断は税理士に確認してください。当サイトは個別の税務判断を行いません。

「負債が増えない」の使い方に注意

負債が増えないことは事実ですが、それを理由に「使っても影響がない」とは言えません。次の点は残ります。

  • 手数料の分だけ、受け取る金額が減る(損益に影響します)
  • くり返せば、そのたびに費用が発生する
  • 2社間では、集金した代金を渡すまでの管理義務が残る
負債が増えないという事実の一方で、手数料の分だけ手取りが減り、くり返せば費用が積み上がることを対比した図
図2:負債が増えないことと、影響がないことは別金融庁の説明(2026年8月18日確認)をもとに作成

実質が貸付と判断される場合

金融庁は、集金できなかった場合に売主が買い戻す、または売主自身の資金で支払うこととされているものについて、貸金業に該当するおそれがあるとしています。

こうした契約は、経済的には返済に近い性質を持ちます。会計上の見え方だけで安心しないでください

確認する順番

決算書への影響を正しく把握するには、次の順で確認します。

契約の型、差し引かれる金額、買戻しの定め、税理士への確認という4項目のチェックリスト
図3:決算書への影響を確認する順番国税庁の資料・金融庁の注意喚起(2026年8月18日確認)をもとに作成

仕訳の考え方は会計・税金、契約の性質はファクタリングは借金?で扱います。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。