ファクタリングの基礎

ファクタリングは誰が使う?利用されやすい企業やケースを解説

ファクタリングを使うのは、売掛金の入金より先に支払いが来る事業者です。法人と個人事業主で手続きが変わる点や、対象にならない取引を、法務省と金融庁の資料から整理します。

ファクタリングを使うのは、売掛金の入金日より先に支払いが来る事業者です。金融庁はファクタリングを事業者の資金調達の一手段と位置づけており、対象は事業として行った取引で生じた債権です。

一方で、個人が生活費のために給与を対象とする取引は、これとは別の問題として扱われます。金融庁は、個人に対して「給与ファクタリング」という手法で貸付けを行うヤミ金融の存在も確認されているとして注意を促しています。

この記事では、どんな立場・どんな取引が対象になるのかを整理します。

立場によって手続きが変わる

法人と個人事業主のどちらも利用できますが、対抗要件を備える手続きに違いがあります。法務省は、債権譲渡登記制度について譲渡人は法人のみに限定されていると説明しています。個人事業主が売り手になる場合、この登記は使えません。

法人は債権譲渡登記を使えるのに対し、個人事業主は譲渡人になれず通知や承諾による手続きになることを並べた比較図
図1:法人と個人事業主で、使える手続きが違う法務省「第1 債権譲渡登記制度とは?」(2026年8月18日確認)

入金より支払いが先に来る事業ほど関係が深い

業種そのものより、お金の出入りの順序で決まります。次のような順序になっている事業は、売掛金が入る前に支払いが発生します。

  • 材料や仕入れの代金を先に払う
  • 外注費や人件費を毎月支払う
  • 売上の入金は、納品の翌月末や翌々月になる
仕入れや外注費の支払い、納品と請求、支払期日の入金という順序を時間軸に並べ、支払いと入金の間隔が資金の不足になることを示した図
図2:支払いが先、入金が後という順序取引の順序を示した図(金額や日数は会社ごとに異なります)

この差が大きいほど、手元資金が必要になります。業種ごとの事情は業種別で扱います。

対象にならない・向かないケース

次の場合は、そもそも対象にならないか、費用に見合わないことがあります。

  • 売掛金がない(現金商売、前払いの取引のみ)
  • 納品前で、金額や支払期日が確定していない
  • 個人が給与や報酬を対象に資金を得ようとしている

とくに最後の点は重要です。給与を対象とする取引は、事業者向けのファクタリングとは別物として扱ってください。当サイトはこの種の取引を案内しません。

使う前に自分の状況を確認する

自分が対象に当てはまるかどうかは、次の項目で判断できます。

事業上の売掛金か、納品が完了しているか、支払期日が決まっているか、法人か個人事業主かという4項目を確認するチェックリスト
図3:自分が対象に当てはまるかの確認項目法務省・金融庁の公表資料(2026年8月18日確認)をもとに作成

売掛金の内容が整理できたら、初心者ガイドの手順に沿って、費用と契約条項を確認してください。個人事業主向けの条件は個人事業主にまとめています。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。