契約までの流れ

ファクタリングの手続き方法|利用開始から完了まで何をする?

ファクタリングの手続きを、申込前の準備、資料提出、審査、契約、入金、回収、送金、完了記録に分け、注意点も含めて実務的に解説します。

ファクタリングの手続きは、資金を受け取った時点では完了しません。対象債権の準備、申込み、資料提出、審査、契約、入金、売掛金の回収・送金、完了記録までを管理します。社内の担当と期限を決めると、二重申込みや送金忘れを防ぎやすくなります。

手続き全体を三段階に分ける

前半は準備・申込み・審査、中盤は見積り・契約・入金、後半は回収・送金・記録です。2社間と3社間では後半の資金移動が異なります。

準備審査、見積り契約入金、回収送金完了の三段階を積み上げた図
図1:ファクタリング手続きの三段階手続き工程を整理した編集部作成図(2026年8月25日)

各段階の開始・完了条件を決め、担当者の記憶だけに頼らないようにします。

社内担当と承認者を決める

営業は取引資料、経理は請求・口座・資金繰り、法務は契約、代表者は最終承認というように分担します。小規模事業者でも作業と承認を分けて再確認します。

認証情報を共有するのではなく、必要な担当者へ必要範囲の権限を付与します。

必要日・必要額を登録する

支払日、支払先、必要額、希望受取日を工程表へ登録します。請求額、買取希望額、控除後の受取額を分けます。

売掛金の前倒し後に減る将来入金も資金繰りへ反映します。

対象債権の台帳を作る

売掛先、請求番号、額面、入金済額、残額、支払期日、譲渡状態を記録します。契約・発注、納品・検収、請求、過去入金を関連付けます。

問い合わせ中、見積り中、辞退、契約済み、完了を区別し、同一債権の二重譲渡を防ぎます。

公式条件と会社情報を確認する

対象者、売掛先区分、金額、期日、必要資料を公式ページで確認します。運営法人、所在地、問い合わせ先、公式ドメイン、契約主体も照合します。

確認日とURLを残し、第三者比較サイトだけを根拠にしません。

申込み手続きを行う

公式フォーム等から、申込者、権限、事業、売掛先、債権、希望額を入力します。確定値と概算を分け、入力後に請求書・台帳と照合します。

送信内容と受付番号を保存します。別担当者が同じ債権を再申込みしないよう共有します。

資料提出を管理する

資料名、対象期間、版、提出先、提出日時を一覧にします。本人・法人、債権、履行、入金、会計という確認目的ごとに整理します。

数字や日付を加工せず、不足資料は代替可否を事前確認します。パスワードや認証コードを提出しません。

審査中の質問へ回答する

追加質問の内容、回答者、回答日、根拠資料を記録します。口頭回答後も重要条件は書面で確認します。

売掛先への確認がある場合、誰が、いつ、何を連絡するかを確認します。非通知の希望だけで連絡が絶対にないと決めつけません。

見積りを比較・承認する

買取対象額、全費用、差引受取額、振込予定日、通知・登記、契約後の作業を比較します。同じ債権と希望額で条件をそろえます。

承認者と判断日を残します。最低手数料や固定費は公表を推測せず、正式見積りで確認します。

契約手続きを行う

対象債権、買取額、受取額、契約主体、支払時期、回収・送金、買戻し・保証・違約金を確認します。電子署名者の権限も点検します。

契約成立時点、キャンセル、費用発生時点を確認し、完成版を保存します。

買取代金の着金を確認する

予定日、振込名義、金額を見積り・契約書と照合します。不一致なら公式窓口へ連絡し、原因不明のまま処理を完了しません。

着金確認日と確認者を記録し、会計処理と資金繰りを更新します。

2社間の回収後手続き

売掛先から利用者へ入金される形では、対象請求の入金を確認し、契約で定めた期限・方法で送金します。別の売上入金と混同しません。

利用者が回収し送金する2社間と売掛先が譲受人へ支払う3社間を比較した図
図2:2社間と3社間の後工程法務省の債権譲渡制度(2026年8月25日確認)をもとに作成

遅延、相殺、金額差があれば契約の連絡手順に従います。自己判断で補填や振替をしません。

3社間の回収手続き

売掛先が譲受人へ支払う形では、通知・承諾等、対象債権、支払先、期日を確認します。誤って利用者へ入金された場合の対応も契約で管理します。

売掛先との連絡記録を保存し、口座変更を不審なメールだけで処理しません。

一部買取の残額を管理する

請求書の一部だけを譲渡した場合、譲渡額、未譲渡残額、回収時の精算方法を記録します。請求書全体を譲渡済み・未譲渡のどちらか一方として扱いません。

一部入金や変更があれば、最新残額を更新します。

条件変更時の手続き

入金、返品、値引き、期日延期、紛争などが判明したら担当者へ連絡し、資料と台帳を更新します。申込み時の古い状態を維持しません。

契約前後で対応が異なるため、契約条項と公式窓口の指示を確認します。

辞退・取消の手続き

契約前に辞退するなら、受付番号、対象債権、辞退日時、費用、提出データの取扱いを確認します。契約後の取消は当然に可能・無料とは限りません。

契約成立の有無を確認してから別社へ申し込みます。

完了記録と保管

入金、回収、送金、精算が終わったら債権台帳を完了へ更新します。見積書、契約書、振込記録、連絡履歴を保存します。

個人情報と取引情報の保存期間、アクセス権、削除方法を社内ルールで定めます。

手続きチェックリスト

手続き番号と版を管理する

担当、番号、資料版、見積り、契約、入金、回収、完了を確認するリスト
図3:手続き台帳の管理項目手続き管理項目を整理した編集部作成図(2026年8月25日)

申込受付番号、見積書番号、契約番号、請求番号を関連付けます。資料を差し替えた場合は旧版を消去せず、最新版、変更理由、承認者を記録します。

メール件名やファイル名だけに依存せず、案件台帳から必要資料へたどれるようにします。別案件の請求書を誤添付しない確認も必要です。

所要時間を工程別に見る

資料準備、受付、審査、追加確認、契約、振込の各工程に必要な時間を確認します。公式の「最短」表示は、必要資料や受付時間などの条件を満たす場合の案内である可能性があります。

希望入金日時を確定事項として支払先へ約束せず、余裕を持った予定を作ります。休日と金融機関の着金時間も確認してください。

手続き中の情報変更

代表者、所在地、口座、担当者が変わった場合は正式な変更資料を用意します。申込情報だけを書き換えるのではなく、登記や金融機関情報との整合を確認します。

売掛先や債権の変更は別案件になる可能性があります。担当者へ相談せず、審査済みの請求書を別請求へ差し替えません。

誤送金を防ぐ

振込先口座は契約書と公式な案内で確認し、メールだけの突然の変更は別経路で照合します。2社間で回収後に送金する担当者と承認者を分けます。

金額、名義、期日、契約番号を振込前後に確認し、振込控えを保存します。不明な個人口座へ送金しません。

定期利用時も再審査する

前回利用した会社でも、対象債権、売掛先、金額、支払期日は毎回異なります。前回の承認や手数料を今回の確定条件と扱いません。

公式条件、提出資料、見積り、契約書を新しい案件として確認します。古い本人確認資料や口座情報の有効性も見直します。

監査できる記録にする

誰が、いつ、何を確認・承認・送信したかを残します。重要な判断には参照した公式URL、確認日、見積書・契約書の版を対応させます。

定期点検では内容に変更がなくても確認実施日を更新し、次の確認時期を設定します。単なる日付変更ではなく参照先が有効かも確認してください。

担当、必要日、債権台帳、会社確認、申込み、資料、審査、見積り、契約、着金、回収、送金、変更、完了を確認します。契約前は契約までの流れ、全体像は全手順も参照してください。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。