売掛先との取引基本契約書は、ファクタリングで追加提出を求められる資料の一つです。ただし、全社・全案件で必須とは限りません。アクセルファクターは公式ページで、債権の金額や存在を確認する資料として請求書、注文書、基本契約書・請負契約書・業務委託契約書等を案内しています。
取引基本契約書で確認すること
取引当事者、契約期間、業務内容、発注方法、検収、請求・支払条件、契約解除、債権譲渡に関する条項などを確認できます。請求書だけでは分かりにくい取引の土台を示す資料です。
ただし、基本契約書だけで今回の個別発注、納品完了、請求額が確定したことまでは分からない場合があります。個別契約書、発注書、納品・検収資料、請求書と時系列で組み合わせます。
「契約書」は複数種類ある
基本契約書、業務委託契約書、請負契約書、売買契約書、個別契約書、注文請書など、取引形態によって名称が異なります。名称だけで必要・不要を判断せず、どの事実を示す資料かを申込先へ説明します。
ファクタリング会社と締結する債権譲渡契約書と、売掛先との取引契約書も別です。申込時に「契約書が必要」と言われたら、どちらを指すか確認してください。
請求書との関係
請求書では売掛先、請求額、支払期日、取引内容を確認できます。取引基本契約書では、請求の根拠となる継続的な契約関係や支払条件を補います。両方の当事者名、締日、支払日が一致するか確認します。
請求書の支払期日が基本契約と違う場合、個別合意や変更契約があるか整理します。口頭変更だけなら、相手とのメールや議事録が補足資料になるか相談します。
契約書がない取引
小規模・継続取引では、書面の基本契約を作らず、見積書、発注メール、注文書、納品書、請求書で取引している場合があります。存在しない契約書を後から過去日付で作らず、実際の取引記録を申告します。
発注メール、業務システムの注文履歴、相手の承認記録、納品・検収メール、過去の入金明細などが代替になるか申込先へ相談します。代替資料の可否は会社・案件ごとの判断です。
電子契約の場合
クラウド上で締結した取引基本契約書は、署名済みPDF、締結証明書、監査ログなど、申込先が認める形式で出力します。閲覧画面の一部だけでなく、当事者と契約全体を確認できるようにします。
共有URLは期限や権限で見られなくなることがあります。提出時点の正式版を保存し、未締結のドラフトや社内レビュー版と混同しないようにします。
契約当事者が請求先と違う場合
親会社と基本契約を結び、子会社へ請求する、元請と契約して収納代行会社から入金されるなど、当事者・請求先・入金名義が異なる場合があります。会社間の関係と支払経路を示す資料を用意します。
請求先が契約上の債務者なのか、単なる事務代行先なのかを自己判断しません。債権の相手を正確に特定し、ファクタリング会社へ説明してください。
債権譲渡制限の条項
基本契約書に債権譲渡に関する条項がある場合は隠さず申込先へ伝えます。条項の法的効果や今回の譲渡可否を記事だけで個別判断することはできません。必要に応じて弁護士などの専門家へ相談します。
譲渡制限条項があるから必ず利用できない、または必ず問題ないと断定せず、契約内容、当事者の認識、通知・承諾の方法を確認します。
契約変更・更新を反映する
自動更新、契約期間延長、単価改定、支払サイト変更がある場合は、最新の変更契約書や合意記録を含めます。失効した旧契約だけを提出すると、今回の請求条件と一致しません。
複数版があるときは、締結日、発効日、終了日、変更箇所を一覧にします。電子ファイルを編集して一つの契約書へ作り替えず、締結された各文書を原本どおり提出します。
機密情報を安全に扱う
取引基本契約書には単価、顧客情報、秘密保持情報が含まれます。申込先が必要とする範囲、マスキングの可否、提出方法を事前に確認します。必要条項まで隠すと債権を確認できない可能性があります。
公式のアップロード画面を使い、提出先の会社情報とプライバシーポリシーを確認します。担当者個人のストレージや不明な短縮URLへ送信しません。
ファクタリング契約書も別に読む
売掛先との契約書を提出しても、ファクタリング会社との契約条件が適切とは限りません。正式見積りで債権額、買取額、全費用、差引受取額を照合します。
ファクタリング契約では、対象債権、通知・承諾、債権譲渡登記、売掛金回収後の送金、買戻し・保証・違約金を確認します。金融庁は、売主に買戻しや自己資金での支払いを求めるなど、実質的に貸付けに当たるおそれがある取引へ注意を促しています。
提出前チェック
契約当事者、契約期間、最新の変更、個別発注、納品・検収、請求額と期日、入金名義の関係を確認します。全ページと署名・締結情報が読めるかも見ます。
契約書がなければ事実を伝え、発注書、注文メール、納品・検収記録、入金明細のどれが代替になるか相談します。請求書との整理は請求書は必要かも参照してください。
継続取引と単発取引で資料が変わる
継続取引では基本契約書を土台に、毎月の発注書、納品書、請求書、入金履歴を並べます。単発取引では一つの業務委託契約書や請負契約書の中に金額・納期・支払条件がまとまっている場合があります。取引形態に合わない書類名を無理に探す必要はありません。
過去に同じ売掛先から入金があるなら、今回と同じ契約に基づく取引かを確認します。別契約や別部門の入金を今回の実績として混ぜず、契約番号・案件番号で対応させます。
契約書の支払条件を読む
「月末締め翌月末払い」などの支払サイト、検収後に請求できる条件、振込手数料や相殺の扱いを確認します。請求書の支払期日と矛盾する場合は、個別発注や相手の承認により変更されたかを調べます。
支払条件が曖昧、契約期間が終了済み、請求先が契約当事者と違う場合は、追加合意を示せる資料を相談します。審査担当者へ口頭で説明しただけにせず、客観的な記録を用意してください。
秘密保持条項がある場合
取引基本契約に秘密保持条項がある場合、ファクタリング会社への提出が許される範囲を確認します。契約書を第三者へ開示できるかという法的判断は、条項と状況によって異なります。不明なら売掛先や弁護士へ相談してください。
申込先へは、秘密保持上の制約があることを伝え、必要ページの限定、閲覧方法、秘密保持契約の締結などが可能か相談します。条項を隠した加工版だけを無断で送り、原本と同じだと表示しないようにします。
社内の提出承認を取る
営業担当が保有する契約書を経理が無断で外部送信すると、社内規程に反する可能性があります。提出責任者、承認者、送信者を決め、申込先・対象案件・提出ページを記録します。
契約書管理システムから取り出す場合は、最新版と締結済みの表示を確認します。社内用コメント、相手との交渉履歴、別顧客の添付資料が混入していないかも点検します。
代替資料を相談する順番
まず、申込先が契約書で何を確認したいかを聞きます。取引当事者なら発注メール、支払条件なら請求承認、履行なら納品・検収、継続性なら過去の入金履歴というように、目的に対応する実在資料を提案します。
代替資料が受理されても審査結果や条件は保証されません。提出前に対象債権と申込者の条件を確認し、不足を補うための架空資料や過去日付の合意書を作らないでください。
この記事の出典
手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。
- アクセルファクター「取引の流れと必要書類」 各社の公式ページ / 確認日 2026年8月25日
- PAYTODAY「請求書のみで利用できる?」 各社の公式ページ / 確認日 2026年8月25日
- 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」 金融庁 / 確認日 2026年8月25日