必要書類

ファクタリングに通帳は必要?入出金履歴を提出する理由

ファクタリングで通帳や入出金明細を求められる理由、確認される期間・名義・入金履歴、ネット銀行での具体的な準備方法を解説します。

ファクタリングでは、通帳の写しやネットバンキングの入出金明細を求める会社があります。ただし、必要期間や形式は一律ではありません。アクセルファクターは公式FAQで通帳の写しを必要書類として案内し、PAYTODAYも公式サイトで入出金明細に関する必要資料を案内しています。申込先の最新条件を確認しましょう。

通帳を確認する主な目的

入出金履歴は、請求書に記載された売掛先との取引実績、過去の入金名義・金額・周期、申込者が管理する口座であることを確認する材料になります。請求書は発行者側が作る資料なので、過去の第三者による入金履歴と組み合わせて取引の継続性を確認する考え方です。

口座名義、売掛先名義、入金日、入金額、請求書対応を順に確認する図
図1:入出金履歴で取引を追う順番各社公式必要書類案内(2026年8月25日確認)をもとに作成

ただし、通帳だけで将来の入金を保証できるわけではありません。契約書、発注書、納品・検収記録、請求書などと照合し、取引の成立から入金までの流れを確認します。

紙の通帳で準備する部分

金融機関名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義が確認できるページと、指定期間の取引明細を用意します。必要期間は会社によって異なるため、「直近何か月分か」「売掛先との初回取引まで必要か」を公式窓口へ確認してください。

写真はページの四隅、日付、摘要、入金額、残高が読めるように撮ります。見開きの一部が欠けたり、光が反射したりすると再提出になり得ます。通帳を記帳していない期間がある場合は、未記帳分の明細を金融機関の方法で取得します。

ネット銀行・Web通帳の場合

ネット銀行では、PDFやCSV、取引画面の出力を使えるか確認します。口座名義と指定期間が一つの画面で表示されない場合は、口座情報画面と取引明細を分けて提出し、同じ口座であることが分かるようにします。

紙通帳の口座情報と見開き画像、Web明細のPDFと口座情報画面を左右に比較した図
図2:紙通帳とWeb明細の準備各社公式必要書類案内(2026年8月25日確認)をもとに作成

スクリーンショットだけが認められるとは限りません。PDFのダウンロード機能、取引証明書、残高証明書など、申込先が認める形式を聞きます。CSVを表計算ソフトで開いて数字を書き換えたり、行を削除したりしてはいけません。

名義が請求書と違う場合

請求書の振込先が屋号付き口座、通帳は個人名、申込者は旧姓など、表記が異なる場合があります。開業資料、金融機関の口座情報、改姓を示す資料など、関係を説明できるものを相談します。

法人名義の債権を代表者個人の口座で申し込むなど、契約主体と口座名義が異なる場合は自己判断で進めません。なぜ異なるのかを説明し、対象にできるか公式回答を得てください。

入金額が請求書額と一致しない場合

複数請求の合算、振込手数料の控除、返品・値引き、相殺、分割入金などで、請求書と過去の入金額が一致しないことがあります。請求番号、請求額、入金日、入金額、差額理由を一覧にします。

決済代行会社や収納代行からまとめて入金される場合は、売掛先から代行会社までの取引を追える利用明細を用意します。入金名義だけを見ても売掛先が分からないためです。説明できない差額を隠すために明細を加工してはいけません。

生活用取引が混在している場合

個人事業主は事業用と生活用の取引が同じ口座に混在することがあります。無関係な取引をマスキングできるか、どの項目を残す必要があるかを申込先へ確認します。勝手に行全体を削ると、期間の連続性や残高推移が確認できなくなる可能性があります。

可能であれば、今後は事業用口座を分け、請求書の振込先と帳簿を対応させます。今回の審査に間に合わせるために過去データを作り直すのではなく、現在ある正確な履歴を提出してください。

パスワードや認証コードは渡さない

通帳の写しや明細を提出することと、ネットバンキングへログインさせることは別です。ログインパスワード、暗証番号、ワンタイムパスワード、秘密の質問を第三者へ渡してはいけません。必要資料は自分で公式画面から出力します。

自分で明細を出力する方法とパスワードや認証コードを渡す行為を対比した図
図3:安全な口座情報の提出金融庁の注意喚起(2026年8月25日確認)をもとに作成

口座連携サービスを使う場合は、提供主体、連携範囲、アクセス権限、解除方法を確認します。申込先から届いたリンクであっても、ドメインとプライバシーポリシーを確かめてから操作してください。

通帳を紛失した・明細が足りない場合

紙の通帳を紛失した場合は、金融機関に再発行や取引明細証明書の取得方法を確認します。古い履歴がWeb画面に表示されない場合も、金融機関が発行する明細を相談できます。発行に日数や費用がかかる可能性があるため早めに確認します。

申込先には、何が不足しているか、いつ取得できるか、代替として何を用意できるかを伝えます。請求書、売掛先との取引台帳、決済サービスの明細などが代替になるとは限らないため、提出前に承認を得ます。

提出時の安全対策

公式サイトのアップロード画面など指定された経路を使い、送信先とファイル名を確認します。口座明細には取引先、給与、税金など多くの情報が含まれるため、無関係な第三者へ転送しません。提出したファイル、日時、担当窓口を記録します。

原本と提出版を分け、加工した場合は加工箇所を記録します。審査中に最新明細を求められたときは、前回提出後の期間が連続するように追加します。古いデータへ新しい行を手入力して継ぎ足さないでください。

契約条件も別に確認する

通帳を提出できても、利用が承認されるとは限りません。また、承認と契約条件の妥当性も別です。債権額、買取額、控除費用、実受取額、売掛金入金後の送金方法、遅延時の対応を契約書で確認します。

金融庁はファクタリングを装った違法な貸付けなどに注意を促しています。口座のログイン情報を要求する、契約内容を示さない、給与を買い取ると説明するなど不審な点があれば、その場で進めず相談窓口を利用してください。

提出前チェック

口座名義、金融機関・支店、対象期間、売掛先の入金名義、金額、未記帳期間、合算・相殺の説明を確認します。画像なら四隅と文字、PDFなら全ページ、CSVなら原本性を保てているかを見ます。

最後に、申込先が指定した「直近」の基準日を確認します。準備に時間がかかった場合は、申込日時点までの最新明細が追加で必要か聞きましょう。必要書類全体はファクタリングの必要書類で整理しています。

取引履歴の対応表を作る

売掛先ごとに、請求番号、請求日、支払期日、実際の入金日、通帳の摘要、入金額を一行にまとめます。振込名義が親会社、決済代行会社、屋号、担当者個人名など請求先と違う場合は、その関係を示す契約や明細を添えます。審査担当者が推測しなくても追える状態が目標です。

入金が遅れた履歴がある場合は削除せず、売掛先との合意、変更後の期日、実際の入金日を示します。過去の遅延が今回の審査へどう影響するかは申込先が判断します。都合のよい期間だけを切り出すより、指定期間を連続して提出してください。

口座変更直後の注意

売掛金の振込口座を最近変更した場合、新口座には十分な過去履歴がありません。旧口座の指定期間分と、新口座の口座情報・変更案内を用意できるか相談します。売掛先へ変更を通知した記録も、今後の入金先を確認する材料になります。

口座を変更した理由、変更日、最初に新口座へ入金される請求を整理します。旧口座を使えない事情があっても、架空の履歴を新口座へ作ることはできません。申込先が認める代替確認を待ちます。

送信後に行うこと

提出直後に、ファイル名、対象期間、ページ数が受付画面へ正しく表示されたか確認します。追加提出の依頼は、最初に利用した公式アカウントや受付番号と照合します。突然届いた別ドメインのメールへ、より新しい明細を返信しないでください。

契約しなかった場合のデータ保管・削除方針も確認します。自社側では提出記録をアクセス制限した場所に保管し、個人端末のダウンロードフォルダや共有PCに残ったコピーを社内規程に沿って処理します。

この記事の出典

手数料・条件・手続きは、下の一次情報で確認できた表記だけを載せています。 確認日以降に変更されている場合があるため、申込みの前に各社の公式ページで確かめてください。